脳卒中から助かる会 ☆☆

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要望書

平成18年 4月18日

      市立脳血管医療センターの危機打開の要請
横浜市長
  中田 宏殿

「脳卒中から助かる会」                   
代表 上野 正
                             
 
  この2月以来、脳血管医療センターの脳卒中診療の中枢を担っていた医師多数が去り、主治医体制が破綻、救急患者の受入れも制限されて、患者の生命が危うくされています。
  中田市長にはこの実状を直視すること、この危機を打開するため以下の3点を実行することを求めます。

[1]今回の事態に最大の責任を負う岩崎栄病院経営局長(元衛生局参与)を直ちに解任し、「患者本位の医療行政」を実行出来る、責任能力と信頼性のある後任を任命すること。

[2]4月以来のセンターの危機に直接責任があり、過度に老齢の植村研一センター長を直ちに解任し、医師としての能力と指導力をもち、脳卒中専門、および関連分野の医師の間に広く信頼のあるセンター長を任命すること。

[3]病院経営局、および脳血管医療センターの新しい適任の責任者による新体制のもとに、全国から優れた医師を募り、センターを脳卒中専門病院として本格的に再建すること。
  その際、優れた専門医である松岡医師を復職させるとともに、心ならずもセンターを去った名医帰任の環境整備を検討すること。

説 明
1.センターの危機
  植村新センター長の2月就任以来、強権的なセンター運営によって多数の神経内科医と最後の内科医がセンターを去り、内科0、麻酔科0、放射線科0となって通常の脳卒中専門病院としての機能を失いつつある。
  それまで神経内科9名と内科1名で担当していた約200人の入院患者の主治医を、残された神経内科の5名では到底持ち切れない。脳卒中は専門外の皮膚科、泌尿器科、リハビリ科の医師に主治医が変えられて患者の生命の危険が増大した。「引き続き急性期医療を提供する」約束の筈が、救急患者の受け入れはどんどん減らされている。
  横浜市の「患者本位の医療」とはこういうものなのであろうか?「医療水準の向上とはこういうことか?
  中田宏横浜市長は、信頼する主治医が専門外の医師に変えさせられることが患者にとってどう云うことなのか、判っているのだろうか?

2.岩崎栄局長(元衛生局参与)について
  一昨年秋「センターをリハビリ重点の施設とする」方針が衛生局から公表されて、センターの救急、急性期医療の存続が危うくされた。
  昨年1月に福島恒男消化器外科医がセンター長に任命されてから辞めるまでのわずか1年の間に、松岡医師の異動をふくめセンターの専任医師が4割もやめて医療機能が大幅に低下した。
  本年2月の植村センター長の任命以降、今回の文字通りの危機となった。

 岩崎局長(元衛生局参与)が手をつけるまでは、横浜市がわずか6年前に300億円をかけて作ったこのセンターは、1年365日、24時間脳卒中専門の医師が常時現場に待機し、MRIを含む高度の機器が常時稼働して、脳卒中患者はいつでも、誰でも受入れて高度の治療を行っていた。
  この機能は、手遅れのない脳卒中治療のため不可欠だが、実は横浜市でこれが出来るのは(近い将来も含めて)センター唯一箇所・センターの能力は関東一で、成田空港から搬送される患者もあった。
  それが岩崎局長(元参与)の手にかかってからこの有様である。

 センターが失ったものは医師の数だけではない。一昨年発足した厚生労働省の脳卒中研究班で、センターは全国5箇所の指導的中核病院のひとつ。ここでセンターを代表する畑、松岡両医師が失われた。このお二人は昨年解禁された脳梗塞の特効薬t-PAの治験で全国最高水準の功績をあげられた。
  また、植村センター長来任以降センターを去った植田医師は横浜市で唯一人の血管内治療学会認定の指導医である。先生は神奈川県内のt-PA使用指導の責任者でもあった。

 岩崎局長(元衛生局参与)はセンターの医師不足を指摘される度に、「責任を感じています。善処します。」と1年間繰返して来たが、その結果はこの惨状である。局長の責任負担無能力は今や誰の目にも明らかとなった。
  しかも病院経営局が直接運営する病院はこのセンターと市民病院の二つだけである。そのひとつで、全国的にも貢献の大きいセンターにこの危機をもたらした責任は明白である。

 特に問題なのは、全国でも有名な専門病院を横浜市病院経営局がどう扱って来たかが、全国の脳卒中専門の医師の間にすっかり知れ渡ってしまったことである。このままでは誰も横浜市を信用できない。

3.植村研一センター長について
  本年2月岩崎局長によって送り込まれた。その結果、それまで医師不足のなかを何とか取りつくろって維持されてきたセンターの救急体制、主治医体制が、同センター長の強権的な運営によって崩壊し、主治医の(専門外の医師への)危険な交代、救急の制限へと追い込まれた。

 医師としての出発が前世紀の半ば頃と古い。事実上2度目の定年後に等しい過度の老齢(72歳)のため、脳外科手術は勿論、今は極度の窮地にある当直も担当出来ない。これは別としても、脳卒中医療が急速に発展し、高度の治療の必要性が増大する今日、重要な脳卒中専門病院であるセンターの長は、現役の医師としての高い能力と指導力によって、専門の医師の間に広くの信望のある責任者でないと務まらない。このままで、必要な優れた医師の来任を期待する方が無理である。

最後に
  横浜市は現在、全国有数の上り坂にある大都市である。また、センターは全国でも 稀な高度の設備と病床数を誇る、300億円をかけて出来た脳卒中専門の大施設である。
  わずかの間にこのセンターを危機に陥れた責任者を直ちに交代させ、最近年の誤ったセンター運営を完全に払拭して、横浜市が本腰を入れてセンターの脳卒中医療を再建する姿勢を明らかにして頂きたい。
  これによって全国から優れた医師の来任を求め、センターを本格的に再建、充実して市民の生命と健康を守って頂きたい。これは、全国の脳卒中医療進展に貢献する道でもある。
以上

 なお、今回のセンターの危機に対する行政上の対応に関し、別紙の公開質問状を提出します。これに対し正確、かつ迅速にお答え願いたい。



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